意地悪同期が本気を見せる時
1章
突然の出来事
「七瀬、お前重すぎ。
ちょっと仕事の同僚の女とご飯行っただけだろ?」
と今日で6年付き合うことになる彼氏、立花浩太にそう言われた。
「ご飯行っただけって…
じゃあ、このシャツの汚れは何?」
といって私が指摘したのは、彼のシャツにかすかにファンデーションと口紅が付いていた。
私がつけない真っ赤な口紅だったので、すぐにわかる。
「ああ、酔った女を介抱した時についたんじゃね?」
俺は何もしてねぇしと言いたげな浩太。
「なにそれ‥」
私は呆れて言葉も出ない。
「この際だから言わせてもらうけど、七瀬年の割に束縛きつすぎ。
俺、この先一緒にいること無理だわ。」
とネクタイを緩めて、部屋着に着替え始めた。
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