独占欲強めな御曹司は、ウブな婚約者を新妻に所望する
今回の話を聞いて、私はすぐに大輝さんに代理を務めてもらおうと考えた。これだけは譲れなかった。
私はそんなことを決められる立場にはないけれど、血縁関係、役職、その度胸と人を惹き付ける外見。彼ならば適役だと思ったからだ。
ただ、彼に付け焼き刃のような状態でそんな重荷を背負ってもらえるのか危惧した。そんな思案をする私に柿元さんがくれた情報がこれだった。
「すごい、大輝くん。さすがね!」
姉がニッコリ笑う。大輝さんは複雑そうな顔をする。
「大輝さん、お願い。煌生さんを助けてあげてください。大輝さんしかいないんです。煌生さんは大輝さんの有能さを誰よりも信じて、知っています」
私は必死で頭を下げて、煌生さんの想いを伝える。
どれだけウェディング事業を真剣に考えていたか、大切にしていたか、部外者の私が知りうる限りの彼の気持ちを代弁するかのように伝える。
煌生さんは弟が軽薄なように見せかけて、実はとても真面目で有能な人物だと理解していて、本当はいつも小言ばかりを先に伝えてしまっているけれど、手を携えて事業を運営していきたいと願っていることも伝える。
私が伝えるのは、今、この状況では正しくないのかもしれない。それでも言わずにはいられなかった。本当は彼が誰よりも弟を大切に思っていることを知ってほしかった。
今回のこととは別件だけど、姉との仲も本当は彼なりに認めて見守っていることにも気づいてほしかった。
私はそんなことを決められる立場にはないけれど、血縁関係、役職、その度胸と人を惹き付ける外見。彼ならば適役だと思ったからだ。
ただ、彼に付け焼き刃のような状態でそんな重荷を背負ってもらえるのか危惧した。そんな思案をする私に柿元さんがくれた情報がこれだった。
「すごい、大輝くん。さすがね!」
姉がニッコリ笑う。大輝さんは複雑そうな顔をする。
「大輝さん、お願い。煌生さんを助けてあげてください。大輝さんしかいないんです。煌生さんは大輝さんの有能さを誰よりも信じて、知っています」
私は必死で頭を下げて、煌生さんの想いを伝える。
どれだけウェディング事業を真剣に考えていたか、大切にしていたか、部外者の私が知りうる限りの彼の気持ちを代弁するかのように伝える。
煌生さんは弟が軽薄なように見せかけて、実はとても真面目で有能な人物だと理解していて、本当はいつも小言ばかりを先に伝えてしまっているけれど、手を携えて事業を運営していきたいと願っていることも伝える。
私が伝えるのは、今、この状況では正しくないのかもしれない。それでも言わずにはいられなかった。本当は彼が誰よりも弟を大切に思っていることを知ってほしかった。
今回のこととは別件だけど、姉との仲も本当は彼なりに認めて見守っていることにも気づいてほしかった。