僅か30センチの恋

李人「俺からも言わせて。
俺の25年間を懸けて言う。
俺はスズの事が好きだ。
俺と付き合って下さい。」

涼美「はい。」

笑顔で返事をするスズの事を
抱き締める。ようやく俺は
スズの事を抱き締める事が出来た。

涼美「でも、やっぱり...嫌だな。」

李人「何が?」

涼美「さっき、誰かの味方で
いて欲しいって言ったけど
1番は私の味方でいて欲しい。
リトはずっと私の味方がいい。」

李人「当たり前だろ。
俺はいつだってスズの
1番の味方だから。
一生離さないから。」

涼美「リトって意外と
重たい人なんだね。」

李人「ああ、俺はかなり重たい人だ。
だから、スズじゃなきゃダメなんだ。」

涼美「はは。酷っ。それって
私が重たい人って言ってるのと
同じ事だよ?」

そう笑いながらもスズは泣いていた。
温かい雫が何滴も肩に伝わってきたから。
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