僅か30センチの恋

スズの会社の前に着くと
スズはため息をついた。

李人「何で、ため息つくんだよ。」

涼美「何で私とリトは
同じ会社じゃないんだろう。」

李人「え?」

涼美「だってさ、お昼ご飯も
一緒に食べられないんだよ?
社内でリトをたまたま見かけて
リトも頑張ってるんだし
私も頑張ろうって思えないんだよ?」

好きという言葉にしなくても
伝わる、スズの愛。

きっと世間一般ではこれを
重いと言うのだろう。

でも、俺は思わない。
いや、思えない。
スズのどんな言葉も
嬉しいとしか思えない。
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