僅か30センチの恋

李人「スズが望んでるからな。
俺はいつでもスズの理想の
男でいたいから、会社は辞めない。
てゆーかさ、スズがいれば
俺はどんな事だって上手くいくと
思ってるんだ。スズの笑顔が
スズの言葉が俺のエネルギーになる。」

満員電車の人混みにぎゅうぎゅう詰めに
なりながらも聖夜は呆れていた。

聖夜「出たよ、李人の激重発言。」

李人「俺、今までさ、ずっとスズと
一緒に居られるのなら幼馴染のままでも
幸せだと思ってた。でも、間違ってた。
やっぱり恋人だからこそ聞ける
スズの言葉ってあるんだなって。
今までの幸せの何倍も今は幸せなんだ。」

聖夜「なるほど、そりゃあ
朝からニヤける訳だ。」

スマホのメッセージ音が鳴り
取り出した聖夜は手短に文字を
打ち込み、ポケットにしまう。
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