僅か30センチの恋
家族のかたち
芽生えた気持ちは次第に
大きくなっていった。
営業課長になった事で
以前よりも幾分か残業時間も減った。
スズと過ごす時間が増えれば増えるほど
俺の気持ちも増していった。
たまに会うだけじゃ満足出来ない。
出来る事ならスズと毎日一緒にいたい。
スズの笑顔で目覚め
スズの笑顔で眠りたい。
最近、俺は自分を知った。
どうやら俺はスズ以上に重たい人間で
こうと決めたらやらないと
済まない性格らしい。
昼休みにまでそんな事を
考えてしまうくらいなのだから
多分、俺はもう後戻りは出来ないだろう。