僅か30センチの恋
中に入ったスズは
埃まみれの写真立てを手に取った。
そこには小学3年生の俺とスズと
護おじちゃんとアップルパイが
映っていた。
俺たちがここを訪れる時
いつも護おじちゃんは
スズの好きなアップルパイを
焼いて待っていてくれた。
懐かしいなんて微笑みながら
スズは写真立ての埃を手で払った。
涼美「ねぇ、リト。
ここ、私たちで買わない?」
どうゆう思考回路で
そうなったかは分からないけど
スズはまた無謀な事を言い始める。