僅か30センチの恋
李人「スズ、着いたよ。」
涼美「え。ごめん、寝てた。」
李人「ううん。」
涼美「ここ...。護おじちゃんの別荘?」
李人「うん。」
この日のために何日もかけて
掃除した別荘は蘇った。
ーガチャ
涼美「すごーい!
めちゃくちゃ綺麗になってる。」
戸棚の上には、いつかスズが
大切そうに握りしめていた
小学3年生の俺とスズと護おじちゃんと
アップルパイの写真を飾った。
李人「スズ。」
涼美「何?」
李人「アップルパイはないけどさ
代わりにこれ。」
俺が指輪を取り出すと
スズは驚いていた。
李人「俺と秘密基地を作らないか?」
涼美「何それ。」