僅か30センチの恋

李人「...さすがに軽井沢は遠いから
ここじゃないけど...2人だけの
秘密基地作らない?
俺はスズの事が好き。
これから先もずっと一緒にいたい。
だから、俺と結婚して下さい。」

スズはじっと俺の瞳を見つめると
可笑しそうに笑った。

涼美「リトって実は回りくどい人だよね。」

意外な返答に戸惑った。

涼美「私の告白の返事を聞くために
同僚に恋人のふりを頼んだり
私の理想の男になるために
仕事頑張ったり、今だって...
わざわざ軽井沢まで連れてきて
プロポーズなんて、回りくどいよ。」

李人「何でそれ...スズが知ってんだよ。」

涼美「お前の親友、口軽すぎだっつーの。」

李人「...ふ。また、聖夜か。」

本当に聖夜にはいつも
邪魔されてばかりだ。
いや、違うか。助けられてばかりだな。
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