僅か30センチの恋
李人「好きだよ、俺は昔から。
スズ一筋だ。
スズの事、一番よく知ってるのは
俺だよ?俺は離れないよ。
浮気もしない。神に誓う。
だから、俺と付き合わない?」
涼美「...え?」
案の定、スズは驚いていた。
そうなる事は分かっていた。
俺はスズに対して
そういった類の言葉は向けなかった。
意識して言わなかった。
俺の突然の告白に驚いているのか
あるいは、俺が同情して
こんな事を言っていると
スズは思ってるのかもしれない。
李人「初めて好きになったのは
...って、いい感じに思い出話
したかったんだけど
考えても分からない。
いじめられてた俺をスズが
助けてくれた時だったのか
好きな人がいるって河原で聞いた
小4の夏だったのか、楽しそうに
彼氏の部活の見学に来てた
中2の秋だったのか
正直、全然覚えてないけど
いつの間にか、でもごく自然に
スズの事を好きになってた。」