僅か30センチの恋
李人「三谷さんは聖夜の事が大切なの?」
質問して驚いたのは自分だった。
そんな質問をしようとは微塵も
思っていなかったのに、聖夜の事を
見つめる三谷さんの目とか
三谷さんの横顔を涙目で見つめる
聖夜の表情を見て、聞かずには
いられなかった。
俺は、初めて愛を目の当たりにした。
そして、知りたくなった。愛の正体を。
三谷「断ったのに何度も何度も
話しかけてくる聖夜の事。
鬱陶しいなって思ってた。
でも、初めて失恋した時...
私は初めて1人で立てなくなった。
寂しい。苦しい。辛い。悲しい。
負の感情に押し潰されそうになった。
味方って何よりも1番心強い。
だから、凄く大切な存在。」
聖夜「なれるんじゃない?
スズちゃんにとっての味方は
ずっと李人だったから。
気を悪くさせたらごめん。
でも、鈍感なスズちゃんに大切さを
知らしめる方法ってこれ以外ないと思う。」