僅か30センチの恋
『悪い。今日は何時になるか
分からないから明日見よう。』
ーピロン
『明日は会社の飲み会。
リトが帰るまで待ってる。』
俺の都合には決して合わせない
ワガママなスズでさえ
愛おしいと思ってしまう。
本音を言うと多田さんに断りの
連絡を入れ、すぐにでも
スズの部屋へと行きたかった。
『なるべく早く帰る。』
『うん。ビール買ってきてね!』
『はいはい。』
恋人のような幼馴染の会話が
俺の心を満たした。