アイラブ☆吾が君 ~恋する淑女は、十二単で夢を舞う~
「一緒に行きます」
そう言って飛香は、ニッコリと微笑んだ。
今、彼らは男性ふたりと女性ふたりで、別れて座っている。
自分はまっすぐ彼女たちのところに行けばいい。そう心に決めた。
「仁は?」
「オークションの後、帰ったよ」
「お前たちはどうしたんだ、暇なのか?」
「そっくりお返しするよ」
洸と燎のそんなやり取りを聞きながら、鈴木がクスクスと笑う。
飛香は彼らに向かって軽く頭を下げると、二人の女性が座っている方に行って挨拶をした。
「こんにちは。いま西園寺さまのお屋敷にご厄介になっている藤原飛香と言います」
「どうぞどうぞ」と二人は間を開け、飛香に座るように促した。
それぞれ簡単な自己紹介をすると、
「今、スマートホンのおすすめのアプリ話をしていたんですよ」と、須王の婚約者が言った。
「え? どんなアプリですか? 教えてください!」
「私が今気に入っているのは、天気予報と一緒におすすめの服装が出てくるこれと……」
「うわ、便利ですね」
飛香はすぐに話に夢中になり、不安にさせる荘園の君のことは忘れることができた。
そう言って飛香は、ニッコリと微笑んだ。
今、彼らは男性ふたりと女性ふたりで、別れて座っている。
自分はまっすぐ彼女たちのところに行けばいい。そう心に決めた。
「仁は?」
「オークションの後、帰ったよ」
「お前たちはどうしたんだ、暇なのか?」
「そっくりお返しするよ」
洸と燎のそんなやり取りを聞きながら、鈴木がクスクスと笑う。
飛香は彼らに向かって軽く頭を下げると、二人の女性が座っている方に行って挨拶をした。
「こんにちは。いま西園寺さまのお屋敷にご厄介になっている藤原飛香と言います」
「どうぞどうぞ」と二人は間を開け、飛香に座るように促した。
それぞれ簡単な自己紹介をすると、
「今、スマートホンのおすすめのアプリ話をしていたんですよ」と、須王の婚約者が言った。
「え? どんなアプリですか? 教えてください!」
「私が今気に入っているのは、天気予報と一緒におすすめの服装が出てくるこれと……」
「うわ、便利ですね」
飛香はすぐに話に夢中になり、不安にさせる荘園の君のことは忘れることができた。