アイラブ☆吾が君 ~恋する淑女は、十二単で夢を舞う~
次の朝、洸は少し遅れて朝食の席に着いた。

「おはようございます」

飛香はすでに食べ終わり、リビングで紅茶を飲んでいる。

「おはよう」

チラリと飛香を見た洸は、眩しいものでも見たように目を瞬く。

「大丈夫ですか? あまり眠れなかったとか?」

「うん、ちょっとね。慣れない格好をしたせいかな」

そう言いながら、脳裏に浮かんだのはワンピースの中の飛香の体で、洸は頭痛がする思いで額に手をあてた。

「昨日渡すのを忘れた。飛香、これもプレゼント」

「え? プレゼント、ですか?」

「開けてごらん」

早速、中の箱を取り出して開けた飛香は、満面の笑みで驚いた。

「シンデレラの靴!」
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