アイラブ☆吾が君 ~恋する淑女は、十二単で夢を舞う~
「またお琴弾かせてもらっちゃいました。お邸だととても音の響きがよくて、弾いていて気持ちがいいです。私の家とは大違い」
「これからこっちにいるの? 那須じゃなくて?」
「はい。多分」
「ふーん」
何かが心の中でムクムクと鎌首をもたげた。
「だったら、ずっとここにいたらいいのに」
「え?」
「たとえば、僕のお嫁さんになるっていうのはどう?」
一瞬間をおいてアハハと飛香が笑う。
「洸さんたら、またそんな冗談言って。
それに私を迎えに来てくれる貴公子は、五歳上までと決まっているんです。残念!」
――へ?
ザンネン? 今、『残念』って言ったのか?
「これからこっちにいるの? 那須じゃなくて?」
「はい。多分」
「ふーん」
何かが心の中でムクムクと鎌首をもたげた。
「だったら、ずっとここにいたらいいのに」
「え?」
「たとえば、僕のお嫁さんになるっていうのはどう?」
一瞬間をおいてアハハと飛香が笑う。
「洸さんたら、またそんな冗談言って。
それに私を迎えに来てくれる貴公子は、五歳上までと決まっているんです。残念!」
――へ?
ザンネン? 今、『残念』って言ったのか?