アイラブ☆吾が君 ~恋する淑女は、十二単で夢を舞う~
「それはなにか? 僕はオヤジだと?」
「そんなことは言っていませんよ」
「言った」
「言ってないですって」
「こうしてやる」
洸は、おもむろに飛香の両方の頬をギュウと引っ張った。
「ヒャア、や、め」
「ちょっと! 何してるの洸?! やめなさい!」
トレイを手にした夫人が驚いて、あやうくトレイを落としそうになり、ポットを手にしたサワが、「おっとっと」そのトレイを支える。
そりゃもう大騒ぎとはこのことだ。
「まったく、いい歳して何をやっているのあなたは」
「私は全然大丈夫ですよ」
ほんのり頬を赤くした飛香が、ニコニコと紅茶を口にする。
「軽く引っ張っただけじゃないか」
洸は、ツンと澄ましたままカップを手にとった。
「まぁまぁ、仲がよろしくて何よりでございます」
サワがその場を取り持つように、はいどうぞとケーキを配る。
「まぁ美味しそう」
「綺麗なケーキです!」
「洸さまは? あ、いらない? そうですか。はい。では私が代わりにいただきますね」
洸は口元だけニッコリとさせて「どうぞ」と目で睨んだ。
「そんなことは言っていませんよ」
「言った」
「言ってないですって」
「こうしてやる」
洸は、おもむろに飛香の両方の頬をギュウと引っ張った。
「ヒャア、や、め」
「ちょっと! 何してるの洸?! やめなさい!」
トレイを手にした夫人が驚いて、あやうくトレイを落としそうになり、ポットを手にしたサワが、「おっとっと」そのトレイを支える。
そりゃもう大騒ぎとはこのことだ。
「まったく、いい歳して何をやっているのあなたは」
「私は全然大丈夫ですよ」
ほんのり頬を赤くした飛香が、ニコニコと紅茶を口にする。
「軽く引っ張っただけじゃないか」
洸は、ツンと澄ましたままカップを手にとった。
「まぁまぁ、仲がよろしくて何よりでございます」
サワがその場を取り持つように、はいどうぞとケーキを配る。
「まぁ美味しそう」
「綺麗なケーキです!」
「洸さまは? あ、いらない? そうですか。はい。では私が代わりにいただきますね」
洸は口元だけニッコリとさせて「どうぞ」と目で睨んだ。