アイラブ☆吾が君 ~恋する淑女は、十二単で夢を舞う~
「医者には、ストレスではないかと言われたよ」

「というと、はっきりした原因もないわけですね?」

「このところ残業もしなかったし。調子が狂った。慣れない事もしたし」

チラリと鈴木を見た洸は、「どうせアラキから聞いて知っているんだろうけど、見合いのことね」と付け加えた。

「いかがでした? お断りになるとは聞きましたが」

「うん。まぁね」

「お断りになる理由は?」

「なんだろう?」と首を傾げた洸は、ふと思いついたように鈴木を振り返った。

「君はさ、どうして結婚決めたの?」

「え?それを聞きますか。
うーん。
彼女が好きで、ずっと一緒に生きていきたいと思ったからですかね」
「よくもぬけぬけと。まだそんな見えない理由を言うのか、君は」
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