アイラブ☆吾が君 ~恋する淑女は、十二単で夢を舞う~
「外国語は無理ですよね?」

「無理に決まってるじゃないか、日本語だって時々怪しいのに」

鈴木は絶句した。

「そうなりますと、常務。仮にアルバイトで入ってもらっても、飛香さんが苦労するのではないでしょうか」

「そうかな」

「ええ」

「だったら……」
この部屋に席を作って、僕の仕事の手伝いというのはどうだろう? とはさすがに言い出せない。

「アラキに聞いてみるか」

「ああ、そうですね。アラキさんなら顔が広いですから、きっといい働き口を探してくれるでしょう」

「うん。そうだね、でもさ、お茶入れとかもないんだっけ?」

「常務、お茶を入れる仕事がないわけではありませんが、お茶を入れてくれる彼女たちも普段は別の」
「わかったよ。はいはい」
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