アイラブ☆吾が君 ~恋する淑女は、十二単で夢を舞う~
「常務、いかがです? まだやっていかれますか?」
時計を見れば七時を回っている。
それほど遅い時間とはいえないが、帰れる時は一分でも早く帰る習慣が少しは板についてきたのかもしれない。洸は、パソコンを打つ手を止めた。
「帰ろうかな。どう? 君も一緒に。久しぶりに泊まったら?」
言われなくても自分から言うつもりだった鈴木は、大きく頷く。
「はい。ありがとうございます」
早速仕事を片付けて、すれ違う社員たちと挨拶を交わしながら廊下を進む。だがいつにも増して西園寺常務を見上げる女子社員の頬が赤らんで見えるのは、気のせいか。
「常務、なにやら楽しそうですね。なにかありましたか?」
「ん? 別になにもないよ」
――いやいや嘘だ。
時計を見れば七時を回っている。
それほど遅い時間とはいえないが、帰れる時は一分でも早く帰る習慣が少しは板についてきたのかもしれない。洸は、パソコンを打つ手を止めた。
「帰ろうかな。どう? 君も一緒に。久しぶりに泊まったら?」
言われなくても自分から言うつもりだった鈴木は、大きく頷く。
「はい。ありがとうございます」
早速仕事を片付けて、すれ違う社員たちと挨拶を交わしながら廊下を進む。だがいつにも増して西園寺常務を見上げる女子社員の頬が赤らんで見えるのは、気のせいか。
「常務、なにやら楽しそうですね。なにかありましたか?」
「ん? 別になにもないよ」
――いやいや嘘だ。