アイラブ☆吾が君 ~恋する淑女は、十二単で夢を舞う~
いつか迎えに来てくれはしないだろうか?と夢にみる初恋の人は、
どこの誰かもわからないままだった。
いつまでも夢をみて待っているわけではないが、
だからといって他の人を受け入れることは考えられなかった。
自分はもう一生独り身なのだろうと、ぼんやりと思う。
――それでも好きでもない人と結婚したり、妾になるくらいならそれでもいい。
そう思って、縁談がある度に兄の蒼絃に相談して断ってもらっていた。
蒼絃がこんなことを言ったことがある。
『朱鳥は、生きる時代を間違えてしまったのかもしれない。あと千年』
くるくると踊りながら、朱鳥は思った。
――千年……。一体どんな時代なのだろう。
どこの誰かもわからないままだった。
いつまでも夢をみて待っているわけではないが、
だからといって他の人を受け入れることは考えられなかった。
自分はもう一生独り身なのだろうと、ぼんやりと思う。
――それでも好きでもない人と結婚したり、妾になるくらいならそれでもいい。
そう思って、縁談がある度に兄の蒼絃に相談して断ってもらっていた。
蒼絃がこんなことを言ったことがある。
『朱鳥は、生きる時代を間違えてしまったのかもしれない。あと千年』
くるくると踊りながら、朱鳥は思った。
――千年……。一体どんな時代なのだろう。