アイラブ☆吾が君 ~恋する淑女は、十二単で夢を舞う~
鈴木は手帳から紙を取り出して洸に見せる。
「ご覧の通り、もう八月ですから既に休みを取っている者もおります」
紙は秘書たちの休暇を記した表である。連休にしている場合もあれば金曜全てという者もいて、休みの取り方はまちまちだが部長以下どの秘書もしっかりと休暇の予定が書かれていた。鈴木を除いては。
「ふーん。じゃあ丁度ひと段落したところだし、早速明日でも休もうかな」
「ええ、よろしいのではないでしょうか。休める時に休んでください。明日は一日だけですか?」
「ん? うん。とりあえず一日だけ」
――だってまだ飛香の予定がわからないじゃないか。
そう思ってしまったことについて、洸は否定しなかった。
このところ我ながらうんざりするほど自分の気持ちと向き合ったのである。湧き上がる想いを否定し続けてきたが、これ以上自分に嘘はつけないとあきらめた。
元来グズグズと思い悩むことは性に合わない。
「ご覧の通り、もう八月ですから既に休みを取っている者もおります」
紙は秘書たちの休暇を記した表である。連休にしている場合もあれば金曜全てという者もいて、休みの取り方はまちまちだが部長以下どの秘書もしっかりと休暇の予定が書かれていた。鈴木を除いては。
「ふーん。じゃあ丁度ひと段落したところだし、早速明日でも休もうかな」
「ええ、よろしいのではないでしょうか。休める時に休んでください。明日は一日だけですか?」
「ん? うん。とりあえず一日だけ」
――だってまだ飛香の予定がわからないじゃないか。
そう思ってしまったことについて、洸は否定しなかった。
このところ我ながらうんざりするほど自分の気持ちと向き合ったのである。湧き上がる想いを否定し続けてきたが、これ以上自分に嘘はつけないとあきらめた。
元来グズグズと思い悩むことは性に合わない。