アイラブ☆吾が君 ~恋する淑女は、十二単で夢を舞う~
「それで、どうなんだ? 碧斗だけじゃなく本人にも言ったんだろ?」
「うん。返事はもらった『秋までお返事待ってくれますか?』だって。それまでは『お友達で』」
洸は飛香の真似をしながら再現してみせた。
「は?」
唖然とした仁が、次の瞬間弾けたように笑った。
「うははは。小学生かっ」
憮然としながらあおるようにワインを飲みほした洸は、ため息をつく。
その歓迎できない返事をもらったのは、つい先週のことで、昼食がてら邸に帰った時だった。
車に乗ろうとするところを追いかけて来て、眉をハの字にしながら見上げた飛香は、一度は開いた口を閉じ、意を決したように深刻な顔をして言った。
『あの……秋までお返事待ってくれますか?――それまで、お友達でいてくれますか』
そう言うだけ言ってシュンと俯いた。
その揺れる睫毛を見ながら、フッと笑うしかなかった。
『わかったよ。飛香がいいっていうまで待つ』
そう声を掛けると、ハッとしたように上を向いて満面の笑みを浮かべた飛香。
「うん。返事はもらった『秋までお返事待ってくれますか?』だって。それまでは『お友達で』」
洸は飛香の真似をしながら再現してみせた。
「は?」
唖然とした仁が、次の瞬間弾けたように笑った。
「うははは。小学生かっ」
憮然としながらあおるようにワインを飲みほした洸は、ため息をつく。
その歓迎できない返事をもらったのは、つい先週のことで、昼食がてら邸に帰った時だった。
車に乗ろうとするところを追いかけて来て、眉をハの字にしながら見上げた飛香は、一度は開いた口を閉じ、意を決したように深刻な顔をして言った。
『あの……秋までお返事待ってくれますか?――それまで、お友達でいてくれますか』
そう言うだけ言ってシュンと俯いた。
その揺れる睫毛を見ながら、フッと笑うしかなかった。
『わかったよ。飛香がいいっていうまで待つ』
そう声を掛けると、ハッとしたように上を向いて満面の笑みを浮かべた飛香。