アイラブ☆吾が君 ~恋する淑女は、十二単で夢を舞う~
返事の内容はともかく、頬を染めてうれしそうに目を細めた飛香がどんなに可愛かったかーー。
「あ、なんだお前ニヤつきやがって。すっかり青春か。俺なんかここんとこ仕事しかしてねぇってのに」
「お前の場合はとっかえひっかえしすぎ。少しは僕を見習え」
この二人はやたらと気が合うけれども、タイプはまるで違う。特に女性との付き合いに関しては真逆だった。
洸と違って仁は、好みの女性を見つければ、気軽に誘い気軽に付き合う。その分、別れる時もあっけないが。
「どうするんだ?馬鹿正直に指くわえて待ってるわけじゃないんだろ?」
「ん? まぁね」
今はふたりで会おうにも土日どちらかしかなく、しかも昼間のみだ。
何しろ碧斗が睨んで待っている。夕方暗くなる前には妹を帰せと言って憚らない。
『あと数カ月くらい待てるだろ?』
当然のような顔をして、そんなことを言う。
子供のように健全すぎる昼のデートでさえ、ようやく勝ち取った戦利品なのだ。
「あ、なんだお前ニヤつきやがって。すっかり青春か。俺なんかここんとこ仕事しかしてねぇってのに」
「お前の場合はとっかえひっかえしすぎ。少しは僕を見習え」
この二人はやたらと気が合うけれども、タイプはまるで違う。特に女性との付き合いに関しては真逆だった。
洸と違って仁は、好みの女性を見つければ、気軽に誘い気軽に付き合う。その分、別れる時もあっけないが。
「どうするんだ?馬鹿正直に指くわえて待ってるわけじゃないんだろ?」
「ん? まぁね」
今はふたりで会おうにも土日どちらかしかなく、しかも昼間のみだ。
何しろ碧斗が睨んで待っている。夕方暗くなる前には妹を帰せと言って憚らない。
『あと数カ月くらい待てるだろ?』
当然のような顔をして、そんなことを言う。
子供のように健全すぎる昼のデートでさえ、ようやく勝ち取った戦利品なのだ。