アイラブ☆吾が君 ~恋する淑女は、十二単で夢を舞う~
リビングに足を踏み入れた飛香は、眩しさに一瞬目を細めたあと、目が慣れるに従って胸をときめかせた。
――なんて素敵な部屋。
東南の角部屋だった。
大きなガラス窓にぐるりと囲まれている部屋は、とても明るい。薄いカーテンが引いてあるので目が慣れれば眩しくはないし、空気清浄機付きのエアコンが仕事を全うしているのだろう、部屋の空気は思い切り吸い込みたくなるほど清々しい。
西園寺邸の洸の部屋は、どちらかといえば暗く重厚感があるが、ここは全く違う。その明るさと亜麻色のインテリアのせいだろう、別世界だった。
食事は景色を見ながら楽しむのだろう。ダイニングテーブルは中央から少し窓際に寄せてある。
一人掛けのリクライニングチェアも外に向いている。ふかふかのクッションに体を預け、夜空を見上げる洸の姿が目に浮かぶようだった。
「素敵なお部屋ですね」
「あ、うん。ありがとう。この辺りに調理器具が揃っているはずなんだ」
広々としたリビングの隅にはカウンターで仕切られたキッチンがあり、洸はそこで引き出しを開け閉めしていた。
――なんて素敵な部屋。
東南の角部屋だった。
大きなガラス窓にぐるりと囲まれている部屋は、とても明るい。薄いカーテンが引いてあるので目が慣れれば眩しくはないし、空気清浄機付きのエアコンが仕事を全うしているのだろう、部屋の空気は思い切り吸い込みたくなるほど清々しい。
西園寺邸の洸の部屋は、どちらかといえば暗く重厚感があるが、ここは全く違う。その明るさと亜麻色のインテリアのせいだろう、別世界だった。
食事は景色を見ながら楽しむのだろう。ダイニングテーブルは中央から少し窓際に寄せてある。
一人掛けのリクライニングチェアも外に向いている。ふかふかのクッションに体を預け、夜空を見上げる洸の姿が目に浮かぶようだった。
「素敵なお部屋ですね」
「あ、うん。ありがとう。この辺りに調理器具が揃っているはずなんだ」
広々としたリビングの隅にはカウンターで仕切られたキッチンがあり、洸はそこで引き出しを開け閉めしていた。