アイラブ☆吾が君 ~恋する淑女は、十二単で夢を舞う~
碧斗は源と一緒にいて、彼らはちょうど平安時代の話をしているところだった。それは先日、西園寺洸や鈴木が体験した例のVRの話である。
相変わらず、洸が源を『落ち武者』と言うと、碧斗はこともなげに『ふたりとも元は貴族だ』と言いだした。
『ふたりとも、千年前も今も、たいして変わっていない』
それはまるで、過去のふたりも知っているかのような言い方だった。
『彼は?』と、洸が鈴木のことを聞いた。
『遣唐使』
『千年前のお前は?』
源がそう聞くと『わたしは陰陽師』と答えた碧斗は、口元に薄い笑みを浮かべたのである。
「その話じゃない。
だいたい僕の前世が貴族で、君の前世が遣唐使なんて誰にでも想像できる話じゃないか」
「まあ、そうかもしれませんが」
鈴木が苦笑すると、洸は「妹のことだよ」と言う。
「あぁ、飛香(あすか)さんのことですか」
鈴木は昨夜のパーティでの彼女を思い起こした。
相変わらず、洸が源を『落ち武者』と言うと、碧斗はこともなげに『ふたりとも元は貴族だ』と言いだした。
『ふたりとも、千年前も今も、たいして変わっていない』
それはまるで、過去のふたりも知っているかのような言い方だった。
『彼は?』と、洸が鈴木のことを聞いた。
『遣唐使』
『千年前のお前は?』
源がそう聞くと『わたしは陰陽師』と答えた碧斗は、口元に薄い笑みを浮かべたのである。
「その話じゃない。
だいたい僕の前世が貴族で、君の前世が遣唐使なんて誰にでも想像できる話じゃないか」
「まあ、そうかもしれませんが」
鈴木が苦笑すると、洸は「妹のことだよ」と言う。
「あぁ、飛香(あすか)さんのことですか」
鈴木は昨夜のパーティでの彼女を思い起こした。