アイラブ☆吾が君 ~恋する淑女は、十二単で夢を舞う~
そうなるに至った事情については今はさておき、とにかく朱鳥は千年を飛び越えて現代の飛香として存在している。
この時代に来てから二年が過ぎ、朱鳥の年齢は二十一歳であるが飛香としての年齢は二十三歳になった。
突然の環境の変化に戸惑うであろう彼女のために、現代の家族が用意したのは関東の北、那須の別荘。雑木林の中ひっそりと佇むその家にいる限り、他人との接触も少なくて済んだ。
乗り物の速度に慣れるため、碧斗は朱鳥に自転車に乗ることから教えた。
少し慣れた頃を見計らい碧斗が運転する車で買い物や食事に連れ出すなど、突然の変化に飛香がパニックを起こさないように、両親も碧斗も細心の注意を払った。
そういった家族の気遣いのお蔭で、飛香は少しづつこの時代に馴染んでいった。
体にフィットする下着を身に着け、赤袴はスカートやパンツに変り、今はリネンのワンピースを自然に着こなしている。
最初こそ、人前で腕や足など肌を出すことには抵抗があったし、踵だけが高い靴を履くことに体は慣れていても心がついていけなくて、上手く歩けなかったりもした。
でもそれもすぐに慣れた。
着物や袴と違って今の服は軽くて動きやすく、とても気に入ったからだ。
この時代に来てから二年が過ぎ、朱鳥の年齢は二十一歳であるが飛香としての年齢は二十三歳になった。
突然の環境の変化に戸惑うであろう彼女のために、現代の家族が用意したのは関東の北、那須の別荘。雑木林の中ひっそりと佇むその家にいる限り、他人との接触も少なくて済んだ。
乗り物の速度に慣れるため、碧斗は朱鳥に自転車に乗ることから教えた。
少し慣れた頃を見計らい碧斗が運転する車で買い物や食事に連れ出すなど、突然の変化に飛香がパニックを起こさないように、両親も碧斗も細心の注意を払った。
そういった家族の気遣いのお蔭で、飛香は少しづつこの時代に馴染んでいった。
体にフィットする下着を身に着け、赤袴はスカートやパンツに変り、今はリネンのワンピースを自然に着こなしている。
最初こそ、人前で腕や足など肌を出すことには抵抗があったし、踵だけが高い靴を履くことに体は慣れていても心がついていけなくて、上手く歩けなかったりもした。
でもそれもすぐに慣れた。
着物や袴と違って今の服は軽くて動きやすく、とても気に入ったからだ。