アイラブ☆吾が君 ~恋する淑女は、十二単で夢を舞う~
シャワーを浴びて楽な部屋着に着替えると、洸は夫人と飛香が待つ大きな長方形のダイニングテーブルを囲む席に着いた。
洸は夫人の隣、飛香は夫人の正面の席。
耳に聞こえるのは配膳される音と小さく流れるクラシック。
西園寺家ではそんな風にして静かに食事をする。
最初こそ緊張しているようだったが、素知らぬ顔でマイペースに食事をする洸の存在に慣れたのか、飛香は一つひとつの料理に瞳を輝かせはじめた。
感心するように軽く頷きながら、少しずつ口にしてゆっくりと味わう。
それもそのはずで、倉井シェフの作る食事に慣れている洸から見ても今日の食卓は随分と気合が入っている。どれもこれもが色鮮やかで、皿をキャンパスにした絵画のように美しい。
飛香には、目の前の料理はどんな味なのか想像もできない。
何しろ平安の都での食事は、素材の味そのままだった。
塩やひしおを付けて食べるものだったので、味が付いた食事はこの時代にきてから経験したのである。
想像できなくても、ひと度口にしたならばどれもこれもが感動を呼ぶほどに美味しい。
「こんなお料理初めて」
思わずそんな言葉が漏れた。
洸は夫人の隣、飛香は夫人の正面の席。
耳に聞こえるのは配膳される音と小さく流れるクラシック。
西園寺家ではそんな風にして静かに食事をする。
最初こそ緊張しているようだったが、素知らぬ顔でマイペースに食事をする洸の存在に慣れたのか、飛香は一つひとつの料理に瞳を輝かせはじめた。
感心するように軽く頷きながら、少しずつ口にしてゆっくりと味わう。
それもそのはずで、倉井シェフの作る食事に慣れている洸から見ても今日の食卓は随分と気合が入っている。どれもこれもが色鮮やかで、皿をキャンパスにした絵画のように美しい。
飛香には、目の前の料理はどんな味なのか想像もできない。
何しろ平安の都での食事は、素材の味そのままだった。
塩やひしおを付けて食べるものだったので、味が付いた食事はこの時代にきてから経験したのである。
想像できなくても、ひと度口にしたならばどれもこれもが感動を呼ぶほどに美味しい。
「こんなお料理初めて」
思わずそんな言葉が漏れた。