きみと1番目の恋
郁人「悩みなんてないだろって
いっつも言われるんだよ、俺。」
彼のその行動にも驚いたけれど
彼の意味不明な話の方に
私は興味を持った。
郁人「まあ、確かに。
俺は恵まれてるなーって思うよ。
勉強もスポーツもそれなりに
出来て、カフェで働いていた頃は
バイトリーダーまで任せて貰えて
ここのマスターはめちゃくちゃ
俺の事、大事にしてくれて
読者モデルとしてもそれなりに
人気でさ、そよ子さんも
鼻が高いっていつも褒めてくれる。」
1年前の私なら、ただの自慢話だと
思っただろう。
でも、彼への信頼度は高いから
ここでその言葉を遮ろうとは思わない。
零さずに聞きたい。彼の言葉は全て。