きみと1番目の恋

郁人くんの前でだけは
嘘をつかない私でいたい。

翼「正直、分からない。
武彦との関係を終わらせたいのか
そうじゃないのか。
...でもね、初めて彼に言えたの。
ずっと思ってたけど言えなかった事。
ちゃんと言えた。...だから...
とりあえずは良かった...と思う。」

郁人「困ったらいつでも言ってよ。
俺がこの店を辞める事で
翼さんの彼の気が収まるのなら
俺、全然辞めるしさ。
俺のバイトより翼さんの恋の方が
大事だから。」

それが彼の優しさだったとしても
嫌だった。彼がこの店から
いなくなるのは...絶対に。

翼「辞め...」
マスター「俺は許さないぞ。」

私の言葉とマスターの言葉が重なる。