きみと1番目の恋

マスター「お前が辞めたいと言っても
俺は辞めさせないし、若宮さんが
これ以上辛い思いをするのなら
佐々島さんにはこの店に
来て貰わなくてもいいと思ってる。」

郁人「え?」

マスター「郁人は大切な従業員。
若宮さんは大切な常連さんだ。
お客様は神様じゃない。
お客様を選ぶのは俺たちだ。
郁人、明日もちゃんと出勤しろよ。
若宮さん、明日もお時間があれば
飲みに来て下さい。」

迷惑をかけたのに、本当なら
追い出されるはずなのに
マスターは優しかった。

翼「はい。飲みに来ます。」

その時、私は1番を知った。
郁人くんとマスターから
教えてもらった。本物の1番を。
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