きみと1番目の恋

頭の中で何度もシミュレーションを
繰り返したのに肝心な言葉が出て来ない。

終わらせるつもりだったのに...
あわよくば...いや、もっと
念のこもった執着心みたいなものが
顔を覗かせて...また私は自分で
自分の傷を深くした。

翼「武彦が付き合いたいと思うなら...」

また逃げの言葉を言ってしまった。

武彦「ほら。今だって俺の答えを
聞いてから自分がどうしようか
考えてるだろ、お前。
望み通り答えてやるよ。
俺はもうお前とはやっていけない。」

滲んだ涙をグッと堪えた。
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