きみと1番目の恋

どうして私はいつもこうなんだろう。
意思が弱い。言い負かされる。
自分でピリオドすら打てない。

ーカランコロン

開いた扉に目を向けたマスターは
いらっしゃいとは言わなかった。

郁人「こんばんは。」

背後から聞こえる郁人くんの声。

郁人「翼さんも来てたんだね。
バイトまで、まだ時間あるし
マスター、1杯だけ飲んでもいい?」

マスター「ああ。」

郁人「...じゃあ、ギムレット。」

マスター「はいよ。」

断りをいれる事なく
郁人くんは私の隣の席に腰掛ける。
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