きみと1番目の恋

その優しさを受け入れるには
少しくらいの嘘がいる。
私はそうゆう人間だ。
ズル賢くて浅ましい。

翼「今、ゲームの話してたっけ?」

郁人「うん。俺はずっと
ゲームの話をしてたよ。
最近ハマってるんだ、RPG。」

翼「へぇ、何てゲーム?」

郁人「翼さん、ゲームとか
興味ないでしょ?」

翼「まあね。」

正直者かよって言いながら
笑う郁人くんは私の最大の武器だった。

ああ、そっか。
だから、今の私は怖くないんだ。

彼がいるから。ここにいるから。
もう逃げたくないって思えるんだ。
逃げずに戦う覚悟が出来たんだ。
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