きみと1番目の恋
郁人「だってさ!どう考えたって
1番じゃねぇじゃん!
あの人には奥さんがいて
おまけに子供までいて...
全然、翼さん。1番じゃねぇじゃん!」
ものすごく嬉しかった。
私のために怒ってくれる。
彼の優しさは本物だと思う。
でも、良かったと思う
気持ちの方が強かった。
だって、これから先に
続く言葉を私は知っている。
その言葉は広菜から何度も聞いた。
耳にタコが出来るくらい。
郁人「そんなものに縋って幸せなの?
それが翼さんの幸せなの?
だったら、ごめん。
俺には、全然理解出来ない。
幸せじゃない事を幸せだと
思おうとする翼さんの気持ち。
全く理解出来ないわ。」
これでいいんだ。これで。
彼の事が、好きだから。
これ以上、私のいざこざに
巻き込む訳にはいかないんだ。
想いを伝えようなんて
思っちゃいけなかったんだ。