きみと1番目の恋
郁人「でも、やっぱり無理はしないで。
そんな事をして欲しくて
言った訳じゃないから。」
郁人くんは、私が捨てた写真を
ゴミ袋から取り出した。
翼「違うよ。いらないんだよ!
武彦との思い出は何もいらないの。
私は...郁人くんとの思い出が欲しいんだよ。」
郁人「ありがとう。」
そう言いながらも彼は
テレビ台の引き出しから取り出した箱に
私と武彦との写真をしまう。
郁人「でも、なくして欲しくないから。
翼さんがずっと頑張ってきた
恋をゴミには出来ないよ。
だから、思い出は封印ね。」
止まっていたはずの涙が
また溢れ出しそうになったけど
グッと堪えた。