きみと1番目の恋
翼「そうだね。ラフェスタ化粧品に
居られなくなるのは残念かな。
でも、いずれはバレてたと思う。
菜穂ちゃんが言っても言わなくても。
どこかから噂が流れて結果的に
私はこうなってたと思うよ。
その未来が訪れたか訪れなかったか
そんな先の事は確かめられないけど
確かな事は菜穂ちゃんが責任を
感じる必要はないって事だよ。」
そう思えたのは隣でずっと
私の手を握ってくれる
温かい手があるからだ。
翼「私ね、今。結構幸せなんだ。
会社に居られなくなっても...
武彦と別れても...幸せ。
隣に彼が居てくれるから。
彼と一緒の未来なら何の不安も
感じないの。...菜穂ちゃんも。
町田くんとの恋。叶うといいね!
ずっと隣に居られるといいね。」
私が少しだけその手を
握ると郁人くんも握り返す。