きみと1番目の恋
それから、毎日のように
郁人くんは優しい言葉をかけてくれた。
それはそれは優しさの塊みたいな
言葉ばかりで、彼らしい
雲一つない青空のような言葉ばかり
かけてくれた。
そんな言葉が嬉しくて
大好きだったけれど
今はそれが重荷に感じる。
あの日から、郁人くんとは
1度も顔を合わせていない。
部屋から1歩も出なくなった私を
咎める事もせず、優しい言葉だけを
かけ続ける郁人くんが今どんな
気持ちなのか私には分からない。
相変わらずのネガティブが
顔を覗かせて、嫌悪にまみれ
罪悪感に苛まれ...一方で
早く郁人くんに笑顔を見せたいと
焦っていた。