きみと1番目の恋

翌日、その用紙の隣に名前を書き
郁人くんが帰ってくるより前に
家を出た私は病院へと向かった。

承諾書を受け取った医師は
心無しか微笑んでいたように思う。

すぐに検査を受け結果を待った。

ー3日後ー

予想通りの結果だった。

悲しくなかった訳じゃない。
かもしれないが断定されたんだ。
ショックを受けなかった訳じゃない。

世の中、知らなくていい事は沢山ある。
事実を告げられるというのは
何とも酷なものだ。

医師の前向きな言葉も
全然、頭に入ってこなかった。
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