きみと1番目の恋

弥生「へぇ。武彦はいつも
こんな洒落た所で飲んでるんだ。」

武彦「たまにしか来ないよ。」

弥生「こんなおしゃれな所に
連れてくるなんて何か怪しいなあ。」

武彦とは別の女の人の声。

郁人「お待たせしました。
シャンパンになります。」

新しい彼女か、もしくは
奥さんの声だろう。

武彦「若宮さん、いるかな?」

郁人「え?」

武彦「ああ、そうか。
今は君の奥さんだから
もう若宮じゃないのか。
翼さん、いるかな?」

突然、呼ばれた名前に
ほんの少しだけドキッとした。

トキメキというよりは
驚きに近い感情だった。
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