きみと1番目の恋
翼「以前、お世話になっておりました。
若宮 翼です。今は日向 翼になりました。
倉谷専務、本日はどのようなご要件ですか?」
平気だと思っていたけれど
何故だか私の手は震えていた。
その震えの原因は分からない。
武彦「今度、うちの会社から
新商品が発売されるんだ。
社運をかけた大きなプロジェクトになる。
以前、君がいた商品開発部には
その要となって動いてもらう。
君もそのプロジェクトに参加しないか?」
きっと、平気じゃなかった。
武彦との突然の再会も。
今まで見た事のなかった
奥さんの登場も。
きっと、私は平気じゃなかった。