きみと1番目の恋

翼「今日、街で郁人くんに会った時
羨ましいなって思ったよ。」

郁人「羨ましい?何で?」

翼「今日の郁人くんはさ、ほんの少しだけ
幼くて。いつも大人ぶってるけど
ああ、やっぱり大学生なんだなって。
自由なんだなって思ったよ。」

郁人くんの事を弟のような人だと
さっきは思ったけれど
それも間違いだった。

私にとっての彼は
どうでもいい人だったんだ。

このBARで出会った日
郁人くんが言った言葉通りだった。
知らない者同士だから何でも言える。

その通りだったから
彼には何でも話す事が出来るんだ。
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