きみと1番目の恋

いつも笑ってくれる彼が
今日は笑ってくれなかったから。

翼「ごめん、私も酔ったかも。
本当にごめん。」

千円札を机に置き立ち上がる私の
腕を郁人くんが掴む。

郁人「やめようよ。」

この後に続く言葉は分かる。
そんなに辛いなら別れた方がいいだとか。
そんな関係終わらせた方がいいだとか。
そんな類いの言葉を言われるに決まってる。

だからこそ、私は今まで
誰にも話さなかった。
親友の広菜にさえ話さなかった。

翼「離して。もう帰るから。」

郁人くんは更に強く私の腕を握る。
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