きみと1番目の恋
スケボーなんて初めて見たけれど
これを遊びだなんて言うには
失礼すぎると思った。
沢山の拍手に包まれ
笑顔を見せる郁人くんは
雲の上の人のようだった。
凄さに圧倒され
しばらく呆然としていると
いつの間にか表彰式が行われていた。
郁人くんは3位だった。
ぞろぞろと帰り始める観客達。
ああ、私も会社に戻らなきゃと思い
出口に向かって歩き始めると
後ろから郁人くんの声が聞こえる。
郁人「翼さん!」
翼「郁人くん。お疲れ様。」
郁人「どうだった?俺のスケボー。」
翼「気付いてたんだ。」
郁人「当たり前じゃん。」