きみと1番目の恋
真っ直ぐ家に帰る気にもなれない。
だからと言って気軽に飲みに
誘える友達もいない。
歳をとるというのはこうゆう事だ。
スマホの中の連絡先を
あ行から順番にスクロールする。
行ったり来たりを繰り返しても
今の私に付き合ってくれる
女友達はいない。
家庭があったり。彼氏がいたり。
仕事で成功したり。海外にいたり。
皆、それぞれ色んな理由があって
遊んだり愚痴を言い合ったり
出来る友達はいなくなった。
“日向 郁人”
今日、私の電話帳に仲間入りした
彼にいきなり電話をかけるなんて
どうかしてる。
教えたその日に電話かけてくるとか
やべぇよ、あのアラサー女。とか
大学の友達に言われるかもしれない。
だけど...どうしても今日は...
1人でいたくない。