真の魔性の女は、色気がない

 「おはよう、待った?」
ああ、朝から、眩しい。
「おはよう、全然まってないよ。荷物、トランクに入れるよ。」
「あ、ありがとー。」
彼女から荷物を受け取った。

 ああ、ミエちゃんが僕の助手席に乗ってる!
ああ、神様ありがとーーー、浮かれたまんま、スキー場へと出発した。

 オーマイゴッッ!
僕は、悪くない!
ガコッという音と共に、衝撃を受けた。
ああ、まだ、スキー場に着いてないのに。
スキー場に行くための道路は、少し渋滞していた。
そして、停止していた僕の車に、後続車が追突してきたのだ。
緩やかな下り坂になっていて、ブレーキが効かなかったらしい。
なんて、迷惑なんだ!
まだ、スキー場に着いてないのに!
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