テレビの感想文
トラウマのせいで、千賀子は最初、ヤマトが自分に触れられるのも無理だった。まだ治っていない傷に触れられたかのように拒否。怒りと嫌悪感をむき出しにする。

でも、ヤマトを再び指名し、自分の話をする。初めての彼氏がモラハラで、人格否定してくる最悪な人だった、と。千賀子にはかなり根深い「男性への嫌悪感」があった。ただ、話を聞いてくれる人が必要だったのかな。

それから1年後、千賀子はネット番組でインタビューを受けていた。自分がされたひどいセクハラを人前で話せるようになっていて、服装は黒と白のスーツではなく、自分の好きなものを着ているのか、色のある服装に。

どうやら、ガチガチに拒絶していた心が、ヤマトによって変わっていったらしい。でも、それでも1年もかかったと考えると、そう簡単には……、ね。



最近、悪質なホストが問題だとニュースでとりあげられるようになった。

女性がお金を払って、男性を買うことで求めているものって何なんだろう?

もしかしたら、彼氏や友達のように「話を聞いてくれる人」なのかもしれない。寂しさをなくすため、心を満たすために女性が利用しているのだとしたら、これから先、当分需要はなくならないと思う。

社会問題を切り取ったドラマはいろいろあるけど、こんな風に、アダルトな部分をオープンに見せるドラマってかなり珍しい。

でも最近増えてきたかも。
テレビ朝日の『離婚しない男』とか。性的なシーンもありつつ、それ以外もちゃんとあって。(『離婚しない男』は、「それ以外」の割合が大きくておもしろかった。あのキャスティング、よくできたよなぁといまさらながら思う)

この前、「テレビでこれ、話していいの?」って思ったばかりだったし。

(「オトナ向けは深夜だったら」 参照)

まだテレビ的にはタブー視されてるんですかね。


参考
『買われた男 #3』
2024年5月2日
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