好きな人は先輩です。
「焦んなくてもいいと思うよ。
大学進学するとこだけが道じゃないし。」



『そう、ですね。
ありがとうございます。』



「まあ、偉そうなこと言っといて俺も就職のこと決めないとなんだけどさ。」



はぁと深くため息を吐く先輩。



『お互い頑張りましょうね。』



「おぉ、そうだな。」



バスが少し遅れてきて私たちは、二人席に腰掛けた。



肩が少し触れる。
それだけの事に私の鼓動は早くなった。



『先輩ってカッコイイですよね。』



「え、何?急に??」



私が出来ないことを、いとも簡単に出来ちゃうところも。全てがカッコイイ。



『高校時代モテましたか?』



「モテたことなんてないよ。
まぁ、彼女は何回かいた事あったけど長続きはしなかったな。
・・・舞は?」



『私ですか!?
・・・私は彼氏いた事ないですよ。』



先輩が初恋の相手なんだから。
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