エスポワール～私と御曹司～

2時間ほどで食事を終え
そのレストランの隣にある
BARへと入った。

何とも御曹司らしい店だ。

薄暗い店内に流れるクラッシック。
ズラリと並ぶお酒とカウンター席。
店内にはスーツをビシッと着こなした
御曹司みたいな人しかいなかった。

たった、数時間だけど
いつにも増して疲れてしまった。
ずっと背筋を伸ばさなきゃならない
店ばかりだったからか
背中の方が痛い。...早く帰りたい。
そう思ってしまった。

望「...楽しかったか？」

希「へ？」

望「今日。」

希「正直に言っていいですか？」

望「うん。」

希「つまんなかったです。」

望「そうか。」

間違ったな。これは。
上司にこんな事言うべきじゃなかった。