一途な御曹司と極あま初夜事情~クールな彼は独占欲の塊でした~
彼は、動きを止めない。背中をなぞるように触れる指。
ぞくり、と甘い痺れがはしる。
「こ、困ります…!」
「…あー、風邪がうつるかも…」
「そういう問題じゃなくて…!!」
抵抗出来ない
だから、困るんだ。
パチン。
その時。彼の指の動きに合わせ、ふっ、と胸の締め付けが緩んだ。
えっ?
この男、まさか、下着のホックを外した?
(っ、て、手慣れてやがる…!!)
「い、樹さん!熱が上がったら桐生さんに怒られます…!」
「だろうね。…美香が本気で嫌だったらやめる。」
「っ!」
ずるい。
ずるいでしょう、その言い方は。
すっ、と私の首元に顔をうずめる彼。熱い吐息が耳にかかる。
「今度は忘れさせない。」
「…っ!」
理性の壁が、音を立てて崩れ落ちた。こんなにあっさり攻略されてしまうなんて。
この男じゃなかったら、こんな簡単に受け入れたりしなかったのに。
(もう、どうにでもなれ…!)
彼の背中に手を回した。ぴくり、と震えた彼は、はぁっ、と息を吐く。
…と、彼が私の首筋に口付けようと近づいた
その時だった。