私の仮面
スッと流れる赤い液体を見ると頭が軽くなる。
さっきまで頭の中にあったモヤモヤが全部消えちゃうみたいに。

モヤモヤと一緒に私も消えられたらいいのになあ。

そんなことを考えて、ベッドに仰向けになる。

止められたから死ねなかったんじゃない。
怖くて死ねなかったんだ。

私は臆病者なんだ。

涙が止まらなくなった。

下から聞こえてくる怒鳴り声に耳を塞いでそのまま寝た。
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